ヨコハマトリエンナーレ2017
こんにちは。2回生の松浪です。
先月担当を忘れていたことがあり、
大変ご無沙汰する結果になってしまいました。
夏休み中は自分が学生であることを忘れてしまいがちでいけませんね。
反省しています。
さて、昨日は突然思い立って、ヨコハマトリエンナーレ2017に行ってきました。
ヨコハマトリエンナーレは、今年で6回目を迎える現代アートの国際展です。
今回の会場は横浜美術館、赤レンガ倉庫1号館、横浜市開港記念館の3か所。
(都合上、私は横浜市開港記念館だけ行くことができませんでした。)
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赤レンガ倉庫1号館前(撮影:松浪) |
タイトルは「島と星座とガラパゴス」、テーマは「接続(性)」と「孤立」。
およそ40組のアーティストが参加しています。
会場内はどこも撮影が許可されています。
(フラッシュNG・動画撮影NGと制約はあります。)
私はまず赤レンガ倉庫から行きました。
赤レンガ倉庫は1号館の2Fと3Fが会場になっています。
各部屋が1人〜2人の作家さんのスペースになっていて、
空間として楽しめるものが多かったように思います。
展示室の壁はフラットに塗られたものが多いので、
煉瓦造りの窓際の作りをそのまま生かした瀬尾夏美さんの作品は特に印象的でした。
(撮影を試みましたが、上手くその空間を写せなかったのでここでは割愛します。)
瀬尾さんの作品は横浜美術館にもあるのですが、
取り上げている題材や表現の方法が全然違うので、その対比もよかったです。
あと、音楽を利用した作品が、横浜美術館に比べて赤レンガ倉庫は多いです。
ラグナル・キャルタンソンさんの《ザ・ビジターズ》は1つで64分という長編。
映像も利用しており空間演出も心地いいので、
体を揺らしながら音楽に聞き入ってる方も多くいらっしゃいました。
全部を挙げているときりがないので、この辺りで横浜美術館の話へ。
赤レンガ倉庫からは歩いて20分程度(会場間無料バスも出ているようで、それを利用すると9分程度で着くそう)です。
わくわくしながらいってみると、
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横浜美術館 正面(撮影:松浪)
アイ・ウェイウェイ《安全な通行》2016、《Reframe》2016 |
な、なんじゃこりゃー!!
近づいて確信してみたところ、柱には色とりどりの救命胴衣、壁面には救命ボート。
アイ・ウェイウェイさんによる大型インスタレーションです。
今回のヨコハマトリエンナーレのタイトルやテーマを踏まえるとなんとなくわかるけれど、インスタレーションの鑑賞は得意ではないので、「難しいなあ」と少し困惑。
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横浜美術館 グランドギャラリー(撮影:松浪)
ジョコ・アヴィアント《善と悪の境界はひどく縮れている》2017 |
そのまま美術館の中に足を踏み入れると、今度はジョコ・アヴィアントさんの新作がどーんとお出迎え。
こちらは作品の下を通り抜けることができるのですが、通り抜けながら「なんだ、これは。」
なんだかもう、この美術館の中のどこからどこまでが作品なのかと半ば疑心暗鬼に。
横浜美術館の展示は、赤レンガ倉庫のものに比べると、絵画や写真、映像作品が目立ちます。
また、東日本大震災を題材にしたものが多かったです。
横浜美術館には「ヨコハマラウンジ」というスペースも設けられていました。
そこは休憩スペースであると同時に、本トリエンナーレのテーマやコンセプトを深めるためのインスピレーションの源となったものの断片や、構想会議メンバーの発言などに触れられる場所になっています。
我らが学長 鷲田清一先生も構想会議メンバーの一員なので、先生の言葉もありました。
また、私がジョコ・アヴィアントさんの作品の下で感じた「なんだ、これは。」に対する養老孟司氏の意見も。これはなるほどぐさっと来るものでした。
実は初めての大規模国際展鑑賞。すごくいい勉強になりました。
今年は欧州がヴェネチアビエンナーレ・ドクメンタ・ミュンスター彫刻プロジェクトで盛り上がっていますが、こちらには全く行くことができないのが残念です。しかしなんとなく苦手で避けてきていた現代アートと向き合う機会を得られたので、私にとって意味のある小旅行になりました。
気がつけば9月も終盤。
朝夕が冷えるようになってきているので、みなさん体にお気をつけて。
ではまた。