2018年3月30日金曜日

2018年3月30日

2017年度も終わり


田島です。と書こうとして、ミスタイプして、たひまと打ってしまいました。
でもtajimaはスペイン語では「たひま」かも、と思いました。
田圃でのんびりしている感じになりますね。

さてあっという間に2017年度が終わり、週が明ければ新年度。
早い、恐ろしく早いです。
早いと言えば今年の桜も異常な早さですね。入学式はすっかり葉桜になりそう。
4月3日の新入生オリエンテーションにはまだ残っているかな。
この日、新入生は朝から入学後のことを色々説明受けて大変だと思います。
とても一度に覚えられないことを一気に言われるので、ちょっと不安になるかもしれません。
そういうときに一番頼りになるのは先輩です。
12時からの総芸オリエンテーションは、研究室の全メンバーが集合し、自己紹介や研究室の案内をします。
新入生は困ったときには芸研に相談に来て下さい。

今のところ教員も今年の新入生がどんな人なのかまだ知りません。
入試で採点した先生も、受験番号しか見ていないので、名前も顔も知りません。
どんな人が入ってくるのか今からドキドキしています。

これが現在の芸研からの眺めです。

西山に桜が点々と見えます。
そう言えば去年も同じようなことを書いたことを思い出しました。
この記事です。
いま読み返すと、構内の春の花を詳しく紹介していて、我ながら良記事です。
今年桜を見て回る人はぜひ参考にして下さい。

あと、去年の記事の中で次のようなことを書きました。
この研究室は中央棟の最上階にあり西と東の両面に窓があるため、眺めだけはよいのです。
このように自然に恵まれた沓掛キャンパスも移転まであと6年となりました。次は鴨川のほとりなので、桜並木に関しては楽しめそうです。新キャンパスにもいろいろな樹木や花が植えられることを願っています。
去年の段階ではまだ建築イメージは全くできていなかったのですが、ここ数ヶ月で急速に進展しています。
新キャンパス図面の最新版では、建物の上の方のテラスのような所に植物が植えられるイメージになっているようです。それも面白そうですね。

2018年3月17日土曜日

2018年3月17日

Colors of KCUA 「間間」オープニングに行ってきました

こんにちは。
3/10より、今年のColors of KCUAが始まっています。
「Colors of KCUA」通称カラーズとは、総合芸術学科・芸術学専攻の学生が主体となり開催する展覧会です。作家も京芸の学生の中から選ばれています。
‏前回までは、京都芸大のギャラリーである@KCUA(アクア)にて行われていましたが、今年は会場を変え、京都市下京区にある京町家"THE TERMINAL KYOTO" にて展示を行っています。
この展覧会に至るまでに、2017年10月には「HOW TO ( ) gallery? 大学ギャラリーの壁を見つめ直す5日間」と題した展示とワークショップ、11月にも展示を行いました。(いずれも大学内大ギャラリーにて開催)

そして、満を持して開かれた今回の展覧会!私もさっそく見に行ってきたので、展示の模様と、3/10に行われたオープニングレセプションの様子をご紹介します。

先述の通り、今年の会場は京都の町家です。入り口はこんなかんじ。


一般のお宅…?本当にここが会場なのか…?と中を覗くと、さっそく展示が!



靴を脱いで上がったとろこで、展示案内のパンフレットがもらえます。
ただし、作者や作品名は記載されていません。

展示には、建物の1階と2階の全てをつかっています。





また、部屋の中だけでなく
庭にも展示物が!

案内パンフレットはあるものの、目の前の展示を見るのに夢中で宝探しゲーム状態になりました。


これまでとは一風変わった今回の展示、一体どんなコンセプトでつくられたのでしょうか?
ちょうどこの日は展覧会初日!カラーズメンバーによるオープニングトークがあったので、その辺りを詳しく聞くことができました。


トークをしてくれたのは、総合芸術学科3回生の小林さん・中野さん・渡邉さんです。


展覧会の内容を決める際、はじめに、各自がこれまで見た展示で印象に残っているものを持ち寄ることに。
すると、ホワイトキューブではない展示空間での展示を挙げる人が多かったそうです。
このことが、THE TERMINAL KYOTOでの展示を行うきっかけに。
また、「美術館の展示を見る時に、つい肩に力が入ってしまう」と話したのは渡邉さん。
「作品を見た時に、すぐキャプションに飛びついてしまうけれど、作品の色や形などの印象を感じることも大切だと考えた」との想いもあり、ホワイトキューブに作品とキャプションが整然と並ぶ展示ではなく、今回のような展示形式に決めたそうです。
そして、今回の展示では、2つの案内パンフレットを用意することに。一つは会場に入ってすぐにもらえる「作者名・作品名記載なし」のパンフレット。もう一つは、建物の最も奥に置いてある「作者名・作品名記載有り」のもの。
「情報がないまま見るので、どれが作品かな?と目を凝らして探して見てほしい。また、庭の景色や建物を作品の一貫として見ることもできる」と中野さん。

そして、この日のトークでは、カラーズ一期生の山下さんもお話をしてくれました。

元々、カラーズは@KCUAの開館に合わせて企画・実施されたものでした。初めて行われたのは2011年(@KCUAのHPにつながります)。
「世の中には様々な展覧会があるが、そのなかで芸術学研究室として何ができるのか?」という問の元、5名の芸研生が中心となり企画を立ち上げました。各々の研究テーマに関連した作家を選定し、計14名の作品を展示したそうです。
「気になる学生を訪ね、アトリエ棟や染色棟に潜り込んで話を聞いていた」と楽しそうに話す山下さん。その際に親しくなった学生とは未だに交流があるそうです。


カラーズには第一回より「京都市立芸術大学芸術学研究室による総合選抜展」というサブテーマがつけられています。このテーマの元、カラーズは代々「芸術学研究室生から見た京芸生の今」を展示として世に送り出してきました。
今年はどのような作品が出品されているのか、ぜひ会場で楽しんでみて下さい。

なお、展示最終日の3/25には、クロージングトークも予定されているようです!オープニングでは、展示企画を担当した総合芸術学科の学生によるトークが中心でしたが、クロージングでは作家さんによるトークも聞けるようです。

2018年3月17日

こんにちは!三回生の橋本です。
三回生と名乗りましたが、あと少しで四回生になると思うと、自分でもかなり不思議です……。これを見ている学生の皆さんも、もう少しで進級ですね。新しい学年に上がると、楽しみなのがクラス替えですよね。大学ではまず無いことなので、進級を機に今のうちからいろんな人と仲良くなる練習をしておきましょう!
春から京芸生だけど、友達が出来るか心配……という人もたくさんいると思いますが、最初は誰でもその心配をしていますよ。私も最初は四年間ぼっちで過ごすのか…と悲嘆に暮れていましたが、どの学科にもたくさん友達が出来ました。京芸生最初の関門である「総合基礎実技」で、絶対いろんな学科の人と仲良くなれます。この不思議な大学で、不思議な友達をたくさん作ってくださいね。
この季節になると悩まされるのが花粉症です。私はひどい花粉症で、二月半ばから六月あたりまでマスクを手放せない時期が続きます……。外出も控えておきたいぐらいなのですが、春はさまざまな所で新しい催し物がある季節でもあります。美術館、博物館でもたくさんの展覧会を開く季節です。桜の時期になったら、お花見ついでに春らしい格好をして美術館巡りなんて素敵ですね!花や雛人形など、春らしいテーマの展覧会が関西でも多く開催されるようです。私もしっかり花粉症対策をして、春の美術館を楽しみたいと思います。

2018年3月5日月曜日

2018年3月5日

パソコンに眠る芸研古文書

芸研の学生研究室には現在4台のMacが並んでいます。そのうち一番右のiMacは10年くらい前に導入された一番古い機種です。今年度末に最新のiMacが入るので、廃棄の予定になっています。しかし、古いマシンにはいろいろと古いファイルや古いアプリが入っています。
そのために最近あまり使われていないこの機械のハードディスクを確認して、必要な物をコピーする作業をしてます。
パソコンの世界は本当に日進月歩で、次々新しくなるので古いものがどんどん置いて行かれます。美術の業界でも、メディアアートの保存が問題になっています。昔の機械で作られたデジタル作品を保存していくには、そのファイルだけでなく、動作させるソフト、それが動く古いOSや古いパソコンも必要になる場合があります。これらすべてを保存していくのか、新しい環境に移行していくのか、またそれが可能なのか。学芸員の身になって考えると色々悩ましい事が多いです。
今実際に古いMacの中身をコピーしているところですが、コピーができたらそのあとで昔のソフトで作ったファイルがまともに見られるかどうかを確認しなければなりません。特に、昔の芸研のウェブサイトはhtmlで作って学内のウェブサーバにアップするというやり方をしていました。それを管理していたのがアドビのGoLiveです。各ファイルはGoLiveのウィンドウから操作していました。これを新しい機械にコピーした時、データやリンクが問題なく表示されるかどうか、ちょっと心配です。いまどきの人にはもはや何のことやら、という感じかもしれません。

そんなわけで、古いパソコンの中身を色々見ていたのですが、そこで気になる文書を見つけました。日付はそれほど古くないのですが、昔の内容をコピーして作られたようで、記事の内容は10年位前にさかのぼると思われます。
文書のタイトルは「近時研究室ニ生息セル未確認生物ヘノ聴取」となっています。誰が作成したのかは不明です。内容は芸研ちゃんのことを記したもので、芸研ちゃんの生い立ちからこの場所に住み着くようになった経緯が書かれています。「聴取」とあるように、芸研ちゃん自身の言葉を書き取ったもののようです。全文は下の方に転記しておきます。芸研ちゃんの特徴的な語尾「ぽよ」が使われていないのは不審ですが、研究室の古老の話では、初めのころはぽよぽよ言ってなかった、という説もあります。
この内容が事実なのか、それとも誰かの創作なのかは、今では判然としません。ただ、謎に包まれている芸研ちゃんの過去について、一つの説が提示されたものと言えます。色々衝撃的な話も含まれていますので、真偽の判断は読んだ方におまかせしたいと思います。
以下全文の引用です。


自分がどこで生まれたか、よくわからない。ただ薄暗いじめじめしたところで、たくさんのきょうだいと一緒に生まれたことはかすかに覚えている。生まれたてでみんなミーミー鳴いていたような気がするけど、たぶん気のせい。なぜならみんな口は刺繍で作られた×印だったから。
 薄暗い木造の建物は細長い路地の奥にあった。昼はミシンの音が響き、夜は安酒でへろへろになった酔っぱらいの声が響いていた。部屋にはオランダのじいさんが書いた絵本があった。自分ときょうだいたちはなぜかそれによく似ていた。ほかにも耳の丸いネズミや黄色いネズミもいた。
 しばらくして自分ときょうだいは段ボールの箱に詰められてどこかに運ばれた。次に気がつくと、まぶしい光が当てられたガラスケースにばらばらと投げ込まれた。ケースの天井からは3本指の鉄の手がおりてきて、自分たちたちを何度も何度も突き、つまみ、落とし、ひっくり返しつづけた。
 鉄の手は拷問の仕上げとして、つまんだあと穴に落とした。きょうだいは少しずつ減っていった。ある日、初老の男が必死の形相でボタンを叩いていた。男の傍らには5歳くらいの幼女がいて、自分たちを指さしていた。自分もついにつまみ上げられて穴に落とされた。
 自分を拾い上げた男は得意満面で幼女に手渡した。ところが幼女の顔はみるみる曇った。不審に思った男は自分とケース内のきょうだいの顔を見くらべて言った。「不良品だな」。この時はじめて自分は知った。自分の口はきょうだいと違って×印ではなくム印になっていることを。
 男に呼ばれた店員はガラスケースを開け、きょうだいのひとりを幼女に与えた。自分は元に戻されるのではなく、店員によってひとけのないところに連れて行かれた。店員はあらためてこの顔を見て吹き出したかと思うと、あたりを見回して人がいないことを確認し、自分のカバンに押し込んだ。
 翌日、カバンからつかみ出された自分は、「なにこれー」「うける−」という若い女たちの高らかな笑い声につつまれた。店員は昨日とは違う制服を着ていた。周りの女たちも同じ制服だった。自分は生まれて初めてちやほやされた。その時はこれが一瞬で終わるとは思わなかったが。
 その日の夜、カバンから出された自分は、押し入れの木箱の中に放り込まれた。箱の中にはたくさんの人形がいた。みんなこの箱で何年も寝ているらしい。みんなここに来るまでには色々あったらしい。その中で新入りに何度も同じ話をするカウボーイ人形のおっさんがひたすらウザかった。
 あれからどれくらいたったか。その日は唐突に来た。自分をここに連れてきた店員は、大学生というものになっていた。学生は芸大という所に自分を連れてきて、貼り紙をされた箱に投げ入れた。貼り紙にはこう書いてあった。「作品作りのためにぬいぐるみを集めています」。
 箱の中身は別の学生によって回収された。そこでは古ぼけたぬいぐるみが山積みされていた。その学生はカッターで一つ一つ丹念に切り裂いて手足を落としたり、中の綿を引き出したりしていた。自分の順番は明日かな、明後日かなと思いながら過ごしていた。
 そこにまた別の学生が来た。ぬいぐるみの山から自分を見つけて、ひとしきり笑ったあとこんなことを言った。「口がムになってるから、顔が芸の字みたいじゃない?面白いからこれもらっていい?」。この学生の名前はSと言った。もらわれた自分は眺めのいい4階の部屋に連れてこられた。
 Sはパソコンの上の棚に自分を置いて、着ている服にマジックで「研」の字をかいた。それ以来自分は「芸研ちゃん」と呼ばれている。しばらくするとSは芸研ちゃんの名前でツイッターにいろいろなことを書き込むようになった。これが自分の特殊能力「人間イタコ化術」であることはまだ秘密だ。


2018年3月3日土曜日

2018年3月1日

もうすぐ卒業

こんにちは、倉澤です。2月があっという間に去り、3月が始まりましたね。
私は4回生なのでもうすぐ卒業です。
そこで先日総芸4回有志で卒業旅行という名の日帰り滋賀県旅行をしてきました。
今回はその事について書きたいと思います。


行った先は皆さんもご存知であろう「ラッコリーナ近江八幡」
私は実際に行くのは初めてでしたが、周りの豊かな自然を生かした建造物及び空間は非常に居心地が良かったです。また、平日という事もあり人気もまばらで周りやすかったです。



圧巻の景色。新緑の季節はさぞ見応えがあることでしょう(笑)



思い思いに楽しむ総芸4回生。

クラブハリエといったらバームクーヘン!焼きたてのバームクーヘンは美味しかった。
ラッコリーナに和菓子も洋菓子も両方揃っています!

この後、記念写真、お土産と一通りラッコリーナを満喫し


近江八幡をぶらぶらと散策。
お腹もいっぱい、かつ気候もポカポカと暖かくとても幸せ。
この後、みんな満足してしまい解散となりました。(笑)

そんなこんなでのんびりまったりの卒業旅行でした。

また道中でお互いの進路の話をしたりと、みんな卒業するのだなあと改めてしみじみと感じました。

思い返せば4年間の大学生活、制作、研究にとあっという間でしたがとても充実しており楽しかったです。
また、研究室の雰囲気も和やかで居心地が良かったです。

私は4月から研究環境が変わるので、ちょっと寂しいのですが新しい環境も
同じくらい居心地が良くなるよう頑張ろうと思います。


春に入ってくる新入生の皆さん、総合芸術学科はとっても楽しいですよ!


倉澤