2017年8月26日土曜日

2017年8月25日

奈良国立博物館 源信展

夏休みもそろそろ折り返しですね。大学生の夏休みは長いですが、気を抜くとあっという間に終わってしまいます…
本日は、奈良国立博物館で開催中の「源信 地獄・極楽への扉」展を見てきました。

人間と鹿が日陰を奪い合う様を横目で見ながら奈良博へ!
源信は平安時代の僧侶で、「浄土信仰」を広めた人物です。
浄土信仰とは、死後に極楽浄土に生まれ変わることを願う思想で、特に平安時代以後に流行しました。
今回の展覧会では、当時の人々が目指した「極楽浄土」と、その対となる「地獄」を表した作品を見ることができます。

死者を迎える阿弥陀様御一行を描いた美しい来迎図の後に、炎の中獄卒に引きずり回される亡者を見ると、俄然「極楽往生しなきゃ…」という気分になります。温度差がすごい。

今回の展覧会で私が一番感動したのは「地獄草紙」を見られたことです。
「地獄草紙」は、地獄の壮絶な様子を描いた12世紀の絵(国宝!)なのですが、この作品を見たくて見てくて仕方がなかったんです。
なぜならこの「地獄草紙」、奈良国立博物館公式HPに常に表示されている奈良博HPの顔なのです。

奈良国立博物館HPより。矢印は筆者

「今日見られる国宝」という、奈良博でその日展示されている国宝の作品をお知らせするページへのリンク画像がこの「地獄草紙」のうち、「鶏地獄」の場面なのです。
絵のインパクトがすごいですよね。奈良博のHPを見るたびに「で、この鶏はいつ見られるの~!」と思っていました。
やっと見ることができて満足です。解説によるとこの絵は、生前に生き物をいじめた人間が落ちる「鶏地獄」を描いたものだそうです。この地獄に入れられた亡者は、火を吐く巨大な鶏に追い掛け回されるらしい…こわい。

ということで、長年の夢が一つ叶った源信展でした。
まだまだ夏の関西では面白そうな展覧会はたくさんあるので、残りの夏休みで色々まわりたいと思います。

画像引用元 奈良国立博物館


院一 柴田