大切なことは全てBTSとNetflixが教えてくれた
君たちはもう知っているだろうか。
先日のBillbord200で見事1位となった韓国出身のヒップホップグループを。
BTS(防弾少年団)を!!!
私1年ほど前から彼らにハマりだして、最近4月に大阪城ホールで開催されたライブにも行ったくらい好きなんですよ。
改めてBTSとは。彼らは2013年に韓国でデビューしたK-popグループです。メンバーのRMやSUGAが韓国で実力のある若手ラッパーだったこともあり、結成当初はゴリゴリのHIP HOPグループでした。最近ではEDMやトラップを取り入れた楽曲作成し、「カル舞踊」と呼ばれるキレキレのダンスパフォーマンスと合わさって世界的に話題を呼んでいます。
まあ見た方が早い。
BTS (방탄소년단) 'FAKE LOVE' Official MV
せっかくなのでメンバー紹介。
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RM
リーダー。グループの頭脳。何でも壊す破壊神。 |
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JIN
ワールドワイドハンサム。最年長かつ最も世話がかかる。 |
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SUGA
音楽面の大黒柱。寝るの大好きお爺ちゃん。 |
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J-HOPE
ダンスリーダー。いい人すぎて心配になる。 |
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V
ヴィジュアル担当。中身は四次元。 |
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JUNG KOOK
すべてが完璧な末っ子。 |
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JIMIN
かわいい。ダンスがエロくて上手すぎる。歌い方と中性的な声もエロい。筋肉がやばい。なのにかわいい。努力家。芸術高校首席。かわいい。メンバーのなかで一番優しい。マメ。そしてかわいい。
要約:推しがかわいい |
いや〜まさか私がK-popにハマるなんて思ってもみませんでした。
実を言うと、私K-pop嫌いだったんです。
でも、なぜ嫌いなのかはさっぱり分かりませんでした。歌もパフォーマンスも素晴らしいし、アイドル達も美しいのに。
中学生か高校生頃の時に「少女時代」とか「東方神起」とか流行ってたんですけど、全く興味を示さなかったですね。
ですが最近ようやく昔から私がK-popを苦手としていた理由がわかる出来事がありました。
ちょうどマウイ島から日本に帰る飛行機内で、Netflixをみてたんです。
「アグリーデリシャス」という最高のドキュメンタリー番組をご存知ですか?
一見すると、韓国系アメリカ人の料理人デイヴが世界各国の料理を食べまくるただの飯テロ番組です。
ですが「アグリーデリシャス」の面白いところは、ただ料理を紹介するだけじゃなく、「食」を通して様々な国の複雑な文化的背景に突っ込んでいくこと。
私が見ていたのは、第6話「フライドチキンが背負うもの」です。
世界各国のフライドチキンをうまそうにデイブ達は食べまくるのですが、そもそもフライドチキンは、アメリカにおいて黒人を連想する料理であるということに話は進みます。
黒人奴隷=チキンという偏見が培われていった歴史的背景や、その問題点が「フライドチキン」を通して展開されていきます。
偏見や差別を扱ったこの回で、デイブはこんな発言をしていました。
I guess with fried chicken, then, or just soul food in general.僕はフライドチキンから、ソウルフードについて似たような境遇を思い出すよ。
I see a lot if white guys making Korean food, and I’ll be honest, it pisses the shit out of me.
白人がみんな韓国料理をつくっている。正直なところ、最悪だ。
Cause it’s everywhere now.
韓国料理は今やどこにでもある。
Kimchi this, kimchi that.キムチがそうだ。You weren’t ostracized in elementary school, キムチのせいで仲間外れにされたことないだろ。cause everyone thought, when visited your house, it smelled like garbage.みんな俺の家に来た時、ゴミの匂いがするって。
Like, they didn’t have to ensure emotional hardship.
そんな経験したことないだろ?
And now it’s cool,
なのに今じゃ韓国料理が「かっこいい」だって?
これを聞いた瞬間、閃きました。
あ!!これだ!!!
私がK-popに感じていたのはこれだったんだ!!!
実は私の父方は韓国系です。
小さい頃から日本人と韓国人の間にある、難しい問題について色々話は聞かされていました。
当時はピンとこなかったけど、大きくなって映画『パッチギ!』や『GO』をみたりすると、「ああ、私の家族はこんな体験をしていたんだな。」と理解できるようになりました。
また、私は国際系の中高一貫校に通っていたので、韓国人の友達がたくさんいます。
彼らが日本で暮らす上で起こった、苦労や嫌な思い出話をよく聞かされました。
日本と韓国の間にはこんなことがあったのに、今さらK-popにキャーキャー言ってんの?
私が抱いていたK-popに対する嫌悪感は、実はK-pop自体に対するものではなく、K-popを受容する日本人に対してのものだったんだと今になって気がつきました。
ですが、BTSを好きになってからもうそんな嫌悪感は抱いていません。
NHKのSONGSという番組の第457回でBTSが特集されたとき、彼らはこんなことを言っていました。
JIN「BTSがきっかけでハングルを勉強しています」というファンレターがたくさん届きます。それを読むたび僕らが「文化」を伝えているんだなとうれしくおもいます。」
J-HOPE「僕は本当に誇りに思います。韓国語で僕らのメッセージを表現し、僕らの思いを込めた歌詞で、世界中の人たちに感動を届けられること事態、とても光栄だと思います。多くの人たちが僕らを愛してくれるたびに自信が生まれてきます。」
RM「音楽は言葉の上にあると思います。」
この子たち、尊すぎるだろ・・・・。
特にJINの「文化を伝えている」という言葉が好きです。
彼らはK-popを通して、偏見や差別といった「柵」をよじ登り、異なる文化圏の人々に自分の国を伝えています。
韓国の文化は最高だ!と、人々の意識を新しく変えているのです。
先ほどの「アグリーデリシャス」内のデイブの発言に対し、クリエイターのデイビットがこのように意見を述べています。
I actually think that the American experience is actually an experience of cultural appropriation.
アメリカの歴史は、文化の盗用あってこそだ。
It was what we do best.
それが俺たちのベストだった。
We are the greatest mutts that history ever put together.
俺たちはそこから生まれた偉大な雑種だ。
And we drag everything through the corrective, and it comes out different.
寄せ集めの中から、新しい意味が生まれる。
We wouldn't have anything without it.
俺たちはそれ無しではやっていけないよ。
様々な文化が融合し、新しい意味が生まれる。
それは決してネガティブなことではありませんよね。
そういえば、私の中高一貫校の校訓が、RESPECT(尊敬)・INTEGRATION(融合)・CONTRIBUTION(貢献) でした。
学校サボって遊び呆けてた(遊びのレベルがIKEAでおままごととか、三宮センター街で通行人の顔面採点とか底辺ですが)身でいうのも何ですけど、この校訓は何となくいいなとは思ってました。
何でもかんでも排他的になってしまうと、結局自己完結して何も新しいものが生まれません。
頭では分かっていたはずだけど、BTSとNetflixが、私に改めて教えてくれました。
4回生 谷岡輝樂々
(英文の訳は私のさじ加減ですご了承を)