2016年1月5日火曜日

2016年1月5日


ベトナムの正月の花


初めまして、私はアインと申します。ベトナムから来た留学生です。来年度から修士程度に入学します。よろしくお願いします。
初めて「芸研日誌」に書きますから、実は何について書けばいいか分かりません。田島先生の助言によれば、ベトナムに関する面白いことについて書いてもいいということです。初めて日本の正月を経験するので、ホームシックにかかってます。それで、ベトナムの正月の花について書きたいと思います。

ベトナムでは、旧暦にしたがって正月を祝います。明治時代の前に、日本も旧暦を使っていたと聞いています。そのため、ベトナムの正月Tết Nguyên Đán、節元旦」はだいたい二月であり、冬が終わって春が来た時点です。春を迎えるために、ベトナムでは部屋を花で飾る習慣があります。地方によって、花の種類は異なっています。
ハノイのような北ベトナム地方では、赤い桃の花がよく使われます。桃を植える農民は、花を正月ちょうどに咲かせるために、様々な工夫をしています。例えば冬の温度が高すぎる場合、花開く時点を延期するために、桃木に冷たい水をあげます。
桃の花で住まいを飾るのは中国から渡来した習慣だと思います。中国において、桃が悪霊を祓えると考えています。年末に、年中の事情について玉皇大帝に伝えるため、神々は天界に戻ります。神々が留守するので、悪魔が自由に人々を害します。門を桃で飾る習慣は、もともとに悪霊を追い払うためのものです。

南ベトナムでは、冬がほとんどありません。三月には温度は高く、30度を超えることもあります。そのため、桃が咲きません。そして、南ベトナムで愛用した花が黄梅です。黄梅を使う理由を巡って、様々な説があります。ベトナム語で「梅」が「ラッキー」の意味がある言葉との同音異義語である説があります。他の説によれば、黄梅の新鮮的な色が陽光の色に似ていますから。実は不明です。
このように、ベトナム人は桃や黄梅を好みます。だいたい日本人の愛情に対する愛と同じだと思います。桃は北ベトナムの象徴です。南ベトナムの象徴は黄梅です。

私の家族は、数十年前に北ベトナムからベトナム中部に移り住みました。ベトナム中部はだいたい暖かいので、皆さんが黄梅を使います。しかし、父親は北ベトナムのことが懐かしいので、今でも、できるだけ毎年桃の枝を探すようとしています。