2015年8月18日火曜日

2015年8月18日

最近食べた菓子

夏休みに入った割にいろいろ忙しく、あまり展覧会にも行けず、体の芸術成分が薄まってきていることを感じるこの頃です。
せめて食べ物だけでもと、最近食べた菓子の中から、アートっぽいものを紹介します。
まず両口屋是清の「ささらがた」です。
このスイカは季節限定、夏のお菓子です。

写真で見ると色が濁っていますが、白い皿に置いて透過光を生かして撮ると、両口屋のサイトのようにきれいになります。
両口屋是清は言わずと知れた名古屋の老舗和菓子店ですが、最近デザイン性の高い菓子の開発に力を入れているように見えます。
この手の細工物の羊羹は、ラミネートチューブに流し込んだだけの羊羹とは異なり、かなり製造に手間がかかるので、小規模な店が少量ずつ作るのが普通です。
両口屋のような大手が大量に作るには、技術的なブレークスルーがあったのでしょうか。それともひたすら手間をかけて作っているのでしょうか。
そのへんはよくわかりませんが、一度買う価値のある菓子だと思いました。

次に、三重の桔梗屋織居の「もともと」です。
この店は伊賀の老舗で、和菓子と洋菓子両方を商っています。
「もともと」は同地出身の抽象画家、元永定正とコラボした菓子です。



かつて芸術新潮の表紙を毎号飾っていた、元永のとぼけた味わいの抽象画がカラフルな干菓子になっています。
美術関係者を招いたお茶会があれば、受けること間違いありません。
味は、まあ普通です。

次は、常識を覆すという意味で、現代アート的な菓子です。
生チョコが北海道土産としてよく知られているROYCE'が最近、ベーカリーも始めています。チョコレートが得意なロイズらしいチョコパンを作ってくれました。
板チョコ一枚はさみパン。
この発想はなかったと言うしかありません。
本当にこれは私がふざけて作ったのではありません。
この形で売っているのです。しかもこの小洒落た店で。
北海道恐るべしというべきでしょう。
これは千歳空港にある店です。

最近、千歳空港にはスイーツ・アベニューなる菓子屋街ができています。
いろいろ試食ができるので、ここを1往復くらいしたら、晩ご飯がいらなくなります。
このなかで、きのとやという店の「焼きたてチーズタルト」というのを買って食べました。
とろとろのチーズがいかにも今風で、そのうちセブンイレブンに類似品が並びそうなおいしさでした。
北海道旅行をされる方は、ぜひ千歳空港ですぐ飛行機に乗るのではなく、ゆっくり時間をとっていかれることをおすすめします。

(田島)