2017年1月12日木曜日

2017年1月12日






タイ旅行

明けましておめでとうございます。四回生の柏山です。
冬休みが終わって初のweb班の活動がありました。今回の日誌は、休み中のタイ旅行について書こうと思います。
1月6日から9日にかけて、タイ、主にアユタヤとバンコクの寺院や博物館などを見てきました。実家の留守は弟に任せて両親がついてきてくれました。また、アユタヤではガイドさんと共に寺院をめぐり、現地事情について詳しく案内してくださったので大変勉強になりました。

では1日目(晴れ)。
7日はアユタヤの寺院7か所と、チャオサムプラヤー博物館という主にワット・マハータート、ワット・ラチャブラナから発掘された品物を展示する博物館に行きました。その中で特に印象的だったものを紹介します。
まずワット・ラチャブラナ。この寺院はボロモラチャー2世王によって建造されました。王位継承をめぐる争いで亡くなった二人の兄のための寺院だそうです。



プラーン(祠堂。須弥山を表す)。修復中です。
主プラーン内部
前室からプラーン内を見た様子。奥の空間ではこの寺院から発掘された装身具や容器などの品物についての解説パネルがありました。ちなみにここはコウモリの尿の匂いがとてもひどいです。コウモリが天井にびっしりぶら下がっている寺院もありましたが、ここでは姿は見えませんでした。
地下室への階段
急な階段で、一段の奥行きが20㎝もないぐらいでした。降りてみましたが結構怖いです。地下室(狭くて暑い)の壁には仏様の生涯が描かれています。壁のくぼみには台が置かれ、その上に宝物が並べられていたそうです。それらは今回訪れたチャオサムプラヤー博物館でこの寺院についての展示があり、そこで見ることができました。
地下室の壁画
寺院西側の本堂と、崩れた仏像。
この本堂は回廊と接続していません。


チャオサムプラヤー博物館はこんな感じです。吹き抜けで二階もあります。撮影はほとんどフラッシュしなければ大丈夫でしたが、寺院から出てきた宝物類は撮影禁止でした。
仏像の膝がつるつるですね。撫でられてきたのでしょうか。
クメール様式、11世紀アユタヤの寺院から
ナーガに覆われているブッダ


次に、ワット・プラ・シー・サンペット。三基並んだチェディ(仏塔、ストゥーパ。仏舎利や王族の遺骨を納めるもの)で有名です。この寺院は15世紀末~16世紀前半に、ラーマティボティー2世とその息子ボロモラチャー4世によって建造されました。ワット・ラチャブラナと違ってチェディが中心の寺院です。アユタヤ朝の前王朝であるスコータイ朝が、スリランカから上座部仏教を取り入れてこの釣鐘型のチェディを多く造形しました。


南から撮影。西端のチェディ

 何度か来たことのある寺院ですが、実際に見るとやはり写真より大きく広く感じました。


西から撮影
手前には台座の上に座った仏像が見えます。漆喰がはがれてレンガの基礎だけですが・・・。頭部もなくなっていますね。


これはチェディの覆鉢部です。北側の地面に転がっていました。よく見てみると中心に穴があり縦に貫通していました。何かを通していたのでしょうか?


東端のチェディ内部
今回行ったところでもう一つチェディ中心の寺院、ワット・ヤイ・チャイ・モンコン。1592年、ナレスエン王によってビルマとの戦勝記念に中央のチェディが建てられました。もともとここはアユタヤ朝の初代王、ウートン王が14世紀頃に寺院を建造した場所だそうです。先ほどのチェディと違って四方に屋根のあるでっぱりが見当たりません。
登れますがスリや転倒に注意。階段はやはり急です。

本堂


2日目(曇り時々雨)
8日はバンコクの王宮、ワット・プラケオ、国立博物館を訪れました。昨年プミポン国王が亡くなって、国中が喪中といった感じで、 黒や白の服を着た人を多く見かけました。特に王宮周辺は顕著で、日曜日ということもあってか全身真っ黒の人であふれ返っていました。王宮から国立博物館まで歩きましたが、その道路にも黒服の人のための席が設けてあって、交通規制がかかっていました。敷地内も人だらけでした。ワット・プラケオの回廊内にある『ラーマキエン』(インドの叙事詩『ラーマーヤナ』のタイ版)の壁画は見どころの一つですが、今回は黒い服の参拝者が本堂(エメラルド仏がある)に向かって座っており、入れませんでした。見られなかったのは残念ですが、現地の人々の信仰心の篤さに触れることができ、いい経験になりました。
王宮の外にて。入場待ち


本堂。エメラルド仏が安置されています。
中央はプラサート・プラ・テープビドーン。屋根にはプラーン。

偶然撮れました。この鉢の中にはなぜかメダカのような魚がたくさん。




国立博物館は時代ごとの展示と種類別の展示がありました。ここもフラッシュなしであれば撮影は大丈夫なようです。また、展示ケースがない物が多く、間近で鑑賞できて感動しました。
雨がひどくなったので、博物館の礼拝堂の軒下で雨宿り。
屋外にも展示。
15~16世紀のアユタヤの宝冠仏

スコータイ様式の仏頭

葬儀用の山車の展示室

じっくり見てまわるには範囲も広く量も多いので、半日では時間も体力も足りませんでした。また来れたらそのときはしっかり準備していきたいです・・・。


3日目(雨時々曇り)
9日はスクンビット通りという外国人が多い通り周辺でお土産を買ったり以前住んでいた場所に行ったりしました。よく歩いた道は、当時は小さかったのでもっと幅が広かった気がしますが、段差が多くて足元注意なのは相変わらずでした。
これはスクンビットのソイ39という脇道にある三叉路。タイでは野良犬がよくうろついています。広告と電線の密集具合がすごいですね。また、今回はアユタヤでもバンコクでも至る所で写真のような黒と白の布を見かけました。まだ喪の期間のようです。



夕方、ベンチャシリ公園にて散歩。今回は見られませんでしたが、亀や大きなトカゲなど野生の動物がたくさんいます。散歩中にちょうど18時になったようで、国歌が流れ、全員直立不動。今まで遭遇したことがなかったので、一緒に立ち止まりながら驚いていました。


今回の旅行は伽藍配置や空間に実際に触れる絶好の機会となりました。一昨日帰国したばかりでまだ混沌としていますが、体感したことを忘れないうちに考えをまとめ、今後に活かしたいです。



一部フォントサイズが乱れています。直せなくて申し訳ございません・・・。
四回生 柏山