2019年2月17日日曜日

2019年2月17日

最後の作品展と論文とブログ


こんにちは、きららです。

私にとって最後の作品展、「2019年度 京都市立芸術大学 作品展」が終わってしましました。

同学年の作品たちをみると、みんな格段に作品のレベルが爆上がりしててもう胸アツ激アツでしたね。
最初は一緒に総合基礎実技をやって、基礎課題をこなすようになり、それらの過程で何かしら得たものを自分の作品として昇華していて、もうババアなんで自分のことのように嬉しく感じてました・

もちろん同期の総芸のみんなの卒業論文も展示されていました。
私としては他の実技の学生たちよりもさらに身近に一緒に学んでいたので、みんながいろいろ苦労して悩んで楽しんで研究したものが形になって本当に嬉しいです。

ここで私の展示風景(準備中の写真)をチラみせしときます!



私は明治から昭和にかけて活躍して中原淳一という人物を研究していました。その中でも注目したのが、彼が手がけた「少女」のためのファッションについて。彼は日本で初めて十代の女の子のためのファッションをデザインした人物なのです。
そもそも「少女」という概念自体が誕生したのが明治後期であり、その背景には明治期の学校制度の変遷や、当時の女子たちが社会から良妻賢母になることを強いられていたなどの理由があります。
中原のかわいい「少女らしい」ファッションデザインの形態的な特徴を調査していたら、結構その特徴の裏には、ドロドロしたものがあったんですよね。少女は純潔・処女でなければならないという当時の思想や、その思想をイメージ化するのに少女雑誌が活躍したり・・・。

まあ詳しくは私の論文を読んでいただければなと思います!
ただ私の論文が7万字という大ボリュームなので、展示会場で読むのは難しかったと思います。
長すぎてみんなに「指輪物語目指そ」「ハリー・ポッターみたいに実写化する?」とかもう散々な言われようです。

そこで!実は、この芸研日誌を卒業するにあたり、自分でブログをやろうと思いまして!
でもただブログをやるだけではなく、実技の仲のいい学生たちを集めてアートポータルサイト風の悪趣味丸出しのサイトを作ったんです!

画像クリックすれば論文のとこに飛びマス

見た目はドギツイですが、コンテンツは割としっかりしているはず。
ここのサイトで論文(pdf)を公開しているので、「論文のデータちょうだい」とおっしゃってくれていた方、よかったらご覧ください!

あと芸研日誌卒業の思いを、ブログ開設に至った理由を詳しく暴露しているのでそちらも合わせてどうぞお願いいたします!

2019年2月14日木曜日

2019年2月13日

遠足
こんにちは。2回生田部です
昨日はweb班で遠足に行ってきました!
2月13日は岡本神草の命日であるため、田島先生は例年この日にお墓参りをされてるそう。今回はみんなで遠足を兼ねて行ってみました。近くの画学校跡地巡りも!
運良く晴れて遠足日和☀️御所前に集合してれっつご〜

まずは御所内の画学校跡地から。明治天皇生誕の地・中山邸跡の説明を受けながら母と子の森へ。と着いたら何やら田島先生がごそごそ
田島先生「ちょっと待ってね…」














おもむろにスライドを取り出し画学校移転についての授業が始まります。 母と子の森が青空教室に!
森の中にある公孫樹は江戸時代からあるらしく、画学校時代ももちろんあったそう
そんな公孫樹の前でパシャリ。大きい立派な雄(画面右)と雌(左)の木です。終始銀杏拾いたそうにしてた畑中先生。秋頃が良さそうです。














迎賓館を通り過ぎて、次の目的地の吉田跡地へ。竹浪先生は移動中メモを取ってられました。学ぶ姿勢を忘れないのは大切ですね

鴨川を渡って、比叡山へと続く京都では珍しい斜めの道を通って行きます。

道すがら何やら気になる看板が。手作り感溢れる「ケーキ」の文字!web班員みんなが吸い込まれて行きます





















民家の奥でおじさんパティシエが小さなベーカリーを営んでられました。創業80年の本当にレトロなお店。中からは甘〜いバターの香り




















おやつ片手にもぐもぐしながら歩きます。




















続いての吉田跡地(現・京都大学恩修館)に到着。初代左京区役所跡という石碑が建っていて、ちゃんと横には絵画専門学校があったという記述があります。ちなみに館内を覗くと論文発表会の真っ只中でした。他人事じゃない!頑張れ京大生




















京都大学時計台を過ぎて吉田神社へ。昔画学生が写生をしてた地です。当時の写真を再現すべく頑張って写真を撮ったのでまたお見せします〜




















さて本来の目的のため真如堂の墓地へ!吉田山を超えて行きます。





















「岡本神草」ありました。妻であった緑さんと並んで眠っています。私にとって神草は下書きの力強い描線が印象的で、エネルギーはあるのに自身が納得するものが描けず葛藤していた画家という印象があります。お花を添えてお墓の前で並んでると
畑中先生「この墓石はチョウ石が入ってるね」




















見ると確かに他の墓石とこれだけ違います。墓地一帯は妻の実家である若松家のものなので、別の家である岡本神草の墓は石が違うとのこと。なるほど〜先生の分野によって色んな観点から物事が見えてきて面白いです
とここで田島先生が急用が入り解散!残念ながら神草のお話は聞けませんでしたが、みんなでその生涯に想いを馳せて墓地を後にしました。(竹浪先生がナカイベーカリーのパウンドケーキもお供えしました)
白川に沿ってぷらぷら歩いて橋本関雪記念館へ。















橋本関雪が実際に住んでたお家を美術館にして公開しています。地図を見てその広さにびっくり!大作を手がけるための部屋、茶室、庭の池には立派な錦鯉が泳いでいます…なんて贅沢なお家だ。





















美術館は関雪の下絵や収集品が多くありました。イタチの下絵なんかは今にもちょろりと動きそうな軽妙な感じで描かれてました。本絵は売れてしまい、あまり手元に残っていないのだそう…。けど収集品に中国美術品があったりして、橋本先輩と竹浪先生は熱いトークを交わしていました。いい収穫があれば何より!あと小下絵複製と一緒に売られてたブレブレ舞妓さんの写真作品も謎めいてました。
歩き疲れた頃、関雪が建てた洋館を改装したレストランでごはんです。館内の奥の方には素敵な予感がする階段があったりしました。登ってみたくなる。

鴨とオレンジのサラダや美味しいチーズのパスタやピッツァを食べてご満悦。総芸は先生と生徒が2:1なので研究と遊びの先生ができるねって話をしました。楽しかった〜
































Web班遠足これにて終了!お疲れさまでした!















2月13日。梅が咲き始めるこの季節、神草の代表作「口紅」から一字拝借して、
この日を「紅梅忌」と呼んで親しむのはいかがでしょうか。チョコを作ってる時にでもふと気に留めてみてください。




















白梅でごめん